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恋人までの距離

Before Sunrise(1995)

恋人までの距離

引用元:https://movies.yahoo.co.jp/movie/26400/

★★★★★★★★☆☆ 8

クリスマスだからという訳ではないですが恋愛映画をご紹介。この映画はこんな人におすすめ。

  1. 異国の地での異性との出会いに憧れる人。
  2. 映画を観て旅をしている気分になりたい人。
  3. 人生の青い時期に差し掛かっている人。

アメリカ人の青年(イーサン・ホーク)が、列車の中でフランス人女性(ジュリー・デルピー)と出会います。
14時間だけという約束でウィーンで途中下車し、一緒に街を散策する、というストーリー。

個人的に思い入れのある映画で、何度も観たことにより、主人公の体験が自分の記憶の一部のようになってしまいました。

内容はないようなもので(ダジャレではありません)、ひたすらイーサン・ホークジュリー・デルピーが会話をしながら街を歩きます。
とにかく、よくこんなに話せるもんだと感心してしまうくらい、延々としゃべり続けます。

20代前半の頃って、自分の趣味、何が好きで何が嫌いか、それを他人に話すことによって自身のアイデンティティが確立していく面もあります。
初めて出会った人に「自分はこういう人間なんだ」と説明することで、自分というものが見えてくる感じ。

年を重ねていくと、それが面倒になってきます。
初対面の人にいちいち自分の趣味とかイチから話すのめんどいし、余計な人間関係増やしたくないし。

この作品、表面的には恋愛映画のていを取っていますが、実はアイデンティティなるものがテーマなんじゃないかと思います。
よく「価値観の不一致で破局」なんてことを耳にしますが、人それぞれ価値観が違うのは当たり前。
劇中の二人もお互いの価値観を語り合うことで、時に同調したり、時にぶつかったりしますが、相手の瞳を見ることで、その瞳の中にいる自分をも見つめ直し、青春時代の終わりから次のステップへ踏み出そうとしています。

なので、この映画のタイトルは「恋人までの距離」などという陳腐な邦題は似合わず、原題の「Before Sunrise」というタイトルが絶妙だと思います。

私が好きなシーンは、「先にさよならを言っておけば、本当のさよならの時に悲しくないんじゃない?」と言って、まだ別れの時間でもないのにお互いにさよならを言い合う場面。
微笑ましくも切なくなります。というか自分もやってみたいです。

この映画には続きがありますが、それはまたの機会に…。
メリークリスマス☆

キャスト・スタッフ

監督:リチャード・リンクレイター
キャスト:イーサン・ホークジュリー・デルピー