ブロークバック・マウンテン
BROKEBACK MOUNTAIN(2005)
監督：アン・リー
キャスト：ヒース・レジャー、ジェイク・ギレンホール、アン・ハサウェイ、ミシェル・ウィリアムズ
★★★★★★★★☆☆ 8
名作過ぎて書きにくい「ブロークバック・マウンテン」。
こんな人におすすめ。
- ここではないどこかへ行きたい人。都会生活にうんざりしている人。
- 現代最高の俳優の演技が見たい人。
- 号泣するのでなく、心の涙を流したい人。
当時観た時はゲイ映画の印象が強かったのですが、時が経って再度観てみると、いや、これは本当に深い感動を味わえる映画です。
そして、故ヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールの演技が本当に素晴らしい。
世界の名優というとロバート・デ・ニーロやアル・パチーノを思い浮かべますが、今観ると何となくオーバー演技なんですよね。ほんと演技上手いのですが、「上手い」と感じてしまうんです。
でもヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールは、決してオーバーではないのだけど、なぜか惹き込まれる。目だけで表情が現せる。
これが現代の俳優の名演でしょうか。
観たあと数日余韻が残ります。あの山に帰りたい、みたいな。映画の世界が懐かしく愛おしくなります。
唯一気に入らないのが、ラスト、ヒース・レジャーがクローゼットに向かって言うセリフ。表情だけで演技できるヒース・レジャーにあのセリフは必要だったのでしょうか。
あの一言があるせいで、安っぽいメロドラマ的余韻も残ってしまいます。
ともあれ、数年に一度は見返したくなる傑作だと思います。
